いまだ先生の往診鞄 №63

 「TOWN LIFE」
くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」342号
(R1.11.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

 乳がんの最初の症状にはしこり、痛み、血の混じった分泌物、脇の下のしこりなどが言われていますが、これらの症状が現れた時にはすでにステージが進んでいることが多く、症状が出る前に見つけることがとても重要になります。しこりが2cm以下で、脇の下のリンパ節への転移がない状態をステージ1と言いますが、この段階までに見つかれば5年後の生存率は90%異常、かなりの確率で完全に治ることが期待できます。つまり、症状が出る前の乳がん検診はとても大切だということですね。生活様式の欧米化に伴い乳がんの患者様は増えています。日本人女性の12人に1人が乳がんになると言われています。にもかかわらず日本人女性の検診率は30%台、欧米は70%台と大きな開きがあります。その中でも三田市周辺の健診率は他の自治体と比べて少し低いのです。特に血のつながった方に乳がんや卵巣がんの患者様がいらっしゃる場合やそうでない方も積極的に乳がん検診を受けてくださいね。当院では三田市のマンモグラフィー検診やほかの検診を随時お受けしています。マンモグラフィーやエコーは女性技師が行い、視触診は省くこともできます。