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往診鞄№22 「脂肪肝」

くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」260号(H25.1.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

※ご質問や不明な点がありましたら、ファックスやメールをお寄せ下さい。

健康診断や人間ドックを受けると、脂肪肝と言われた人がいらっしゃると思います。特に中若年層を中心に脂肪肝は増加しています。原因は過食や飲酒により、肥満(皮下脂肪や体内脂肪)だけではなく、さらに肝臓に脂肪分が付着している状態です。アルコールの飲みすぎでも脂肪分の付着は促進されます。一般には脂肪分が肝臓全体の5%を超えた場合に脂肪肝と定義されます。男性が多く、特にアルコールが原因の場合は、肝硬変へと進むこともあります。また、最近ではアルコールを摂取しない人でも脂肪肝から肝硬変、場合によっては肝臓ガンへ進行していくことが知られています。非アルコール性脂肪肝(NASH)と呼ばれています。原因は急激なダイエットとリバウンドです。つまり、脂肪肝の予防や治療には肥満に対するダイエットが必要ではありますが、偏ったダイエットではなく、バランスの良い食事が必要となります。適度な運動は言うまでもありません。
検診の結果で脂肪肝と書かれていなくても、ALT(GPT)が優位に上昇していれば要注意です。腹部エコーによる脂肪肝の判定を受けて下さい。脂肪肝に対する治療はウルソデオキシコール酸やタウリンなどが挙げられますが、根本的な高脂血症、高コレステロール血症、糖尿病などの治療が重要なことは言うまでもありません。気になる方は一度御相談下さい。