往診鞄№24 「睡眠時無呼吸症候群」

くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」264号(H25.5.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

 

※ご質問や不明な点がありましたら、ファックスやメールをお寄せ下さい。

 

日頃からいびきの大きい方、いびきといびきの間に間隔の空く方は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。原因は主に肥満、扁桃肥大、小顎症などがあります。自覚症状には、昼間の眠気、起きた時の熟睡感のなさなどがあります。

睡眠中に脳や心臓に酸素が行きにくい時間帯がある訳ですから、重症の無呼吸患者さんが治療を受けない場合に10年以内に4割の方が脳卒中、心臓病、事故等で亡くなるという怖いデータもあります。また、脳卒中や心臓病は健康な方の3から4倍の発症率と言われています。

診断は睡眠中に機械を装着して寝て頂く、終夜睡眠ポリグラフィーという検査で行います。治療方法には減量、禁酒、手術等による原因の除去以外に軽症の無呼吸に対してはマウスピースの着用、中等度以上の無呼吸にはCPAP療法とされています。CPAP療法は普段から機械を装着して眠って頂き、呼吸が止まると自動的に機械が空気を気道に送り込むというものです。定期的に機械よりデータを取り出して分析しますが、かなりの方は装着後にAHI(無呼吸指数)が正常化します。

自覚症状に心当たりのある方、家族から指摘されたことのある方、一度御相談くださいね!