往診鞄 №11 「痔核」

「おしりで悩んでいる方必見!!」

くらしのネットワーク情報誌「Town Life」に掲載した上記の記事をご紹介いたします。

※ご質問や不明な点がありましたら、ファックスやメールをお寄せ下さい。

 痔核の3大症状は、排便時の①出血②疼痛③脱出です。治療はまず、保存的に行います。肛門を清潔にして温め、便通を整えます。時には整腸剤や緩下剤も使用します。それに加えて、内服薬や座薬、軟膏を使用するとかなりの割合で良くなります。
 これでも良くならない場合は手術を考える前に硬化療法という手段があります。痔に直接薬液を注入して痔を固めてしまう方法です。ジオン注は新しく認可された痔核注入薬で、4段階注入法という特殊な方法を用います。簡便かつ15分程度で終わる処置であり、手術に抵抗のある人にはお勧めです。但し、1年後には15%程度の人に再発を認めます。この場合はジオンの再注入や手術を検討します。肛門疾患には、最も多い内痔核以外にも外痔核、血栓性外痔核、裂肛、痔ろう、直腸脱など他の疾患もあります。ジオン注の適応は内痔核のみです。
 おしりで悩んでいる方、一度相談してみて下さいね。