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「インフルエンザ予防接種と肺炎球菌ワクチン予防接種」

親と子のふれあい情報誌「City Mate」218号(H25.11.15発行)に掲載した記事をご紹介します。

 

※ご質問や不明な点がありましたら、ファックスやメールをお寄せ下さい。

 

 

インフルエンザは普通の風邪と比較して高熱や倦怠感などの症状がひどく、長い間、仕事や学校を休まなくてはならないことが少なくありません。

インフルエンザの予防に効果が高いのはワクチン接種です。流行を迎える前の10~11月の接種がお勧めです。

ワクチン接種は、13歳未満は2~4週間の間隔をおいて2回接種。13歳以上は原則1回となります。

接種後に効果が発現するのは約2週間後。その効果は約5ヶ月間続くとされています。また、高齢の方は肺炎の合併に注意が必要で、肺炎球菌ワクチンとの併用を強くお勧めします。予防接種がまだの方は今がその時期ですよ。

「往診鞄 №27」 インフルエンザ

くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」270号

(H25.11.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

 

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風邪とインフルエンザは特徴が異なります。風邪は咽頭痛や鼻水、咳などの上気道炎症状が中心ですが、インフルエンザは数日の潜伏期間の後、急激に発症する高熱や全身筋肉痛などが中心です。気管支炎や肺炎を合併しやすく、脳炎や心不全を起こす場合もあります。特に高齢者は注意が必要です。

インフルエンザの予防に効果があるのがワクチン接種です。流行を迎える前の10月から11月の接種がお勧めです。インフルエンザワクチンは、13歳未満は2から4週間の間隔をおいて2回接種。13歳から64歳は原則1回ですが、基礎疾患のある方や健康状態が万全でない方は効果の高い2回打ちをお勧めします。1回打ちでは約70%、2回打ちでは約90%の予防効果があるとされます。65歳以上の高齢者やインフルエンザにかかった既往がある人なら、1回の接種でも十分な効果があるとされています。接種後に効果が発現するのは約2週間後。その効果は諸説ありますが、約5ヶ月間もつとされています。

また、家族内に感染者が出てしまった場合には、タミフルやリレンザの予防投与という手段もあります。予防の場合は普段の投与方法とは少し異なります。但し、残念ながらこの方法は保険の適応にはなりません。予防接種がまだの方は今が時期ですよ。

往診鞄 №26 「背部痛」

くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」268号

(H25.9.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

 

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背中が痛いという経験をした方はたくさんいらっしゃるのではないかと思います。一般的には脊椎(頚椎や胸椎)、肩関節、腰背部筋などの整形外科的なものであることが多いのですが、その中には内臓やその他の原因であることもあります。まずは、膵炎が有名ですが、油物やアルコールの摂取後に起こる、放散痛と呼ばれる上背部痛が知られています。大酒家や大食家の方は特に注意が必要です。肝臓疾患や膵癌でも同様の背部痛が現れることがあります。また、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患は前胸部痛が起こることで有名ですが、初めの症状として背部痛を訴える方もいらっしゃいます。大動脈が少しずつ裂ける解離性大動脈瘤での背部痛もまた有名です。どちらも高血圧や生活習慣病などのある方は念頭においておかなくてはいけません。泌尿器科系の疾患としては、腎結石や尿管結石、進行腎臓癌なども背部痛で有名ですが、痛みの位置がやや低くて左右差があり、時折血尿などを認めることが特徴です。稀には肺炎や肺の一部が破れる気胸、皮疹が出現する前の帯状疱疹なども忘れてはなりません。背部痛がなかなか治らずに整形外科を受診しても特に原因がわからないような場合には一度内科的な検査も必要かもしれませんね。

 

「突然に激痛の起こる尿路結石や女性に多い膀胱炎は、特に夏に注意が必要ということはご存知ですか?」

「City Mate」

親と子のふれあい情報誌「City Mate」215号(H25.8.23発行)に掲載した記事をご紹介します。

 

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大量に汗をかき、尿が濃くなると析出分が増えて結石が大きくなったり、新たにできやすくなります。

また、尿量が減ると膀胱内の尿の入れ替わりが減り、菌が増殖しやすくなります。「今日は尿の色が異常に濃いなあ」「朝からトイレに行ってないなあ」などは要注意のサインです。そんな時はともかく水分をしっかり摂って、泌尿器のトラブルを避けましょう!

水分をしっかり摂ることは、同時に熱中症の予防にもなりますよ!

往診鞄№25 「禁煙外来」

くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」266号

(H25.7.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

 

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喫煙者の方は喫煙しないと禁断症状を伴うニコチン依存症という病態です。

ですから1箱400円を超えた現在でも、高いと分かっていて吸ってしまいます。タバコに含まれているニコチンへの依存を克服しなければ、喫煙との決別は困難です。最近、新しい内服薬による治療方法により禁煙の成功率は高まってきました。喫煙者にはニコチンとくっつくニコチン受容体という物質が発生します。ニコチン受容体は空になるとニコチンが欲しくなり、ニコチンとくっつくと満足感を得ます。新しい内服薬はニコチンではないのに、この受容体とくっつくことでニコチンへの欲望を無くします。

決められた条件を満たせば保険適応で新しい内服薬による禁煙外来を受診することができます。治療内容は12週間、アドバイスに従って2週間に一度受診。費用負担は3割負担として、薬代を含めて5千円強/月。3ヶ月で1万5千円強です。10本/日以上喫煙する人であれば、銘柄にもよりますが、タバコにかかる費用と同等あるいは安い金額となります。もし成功すればその後の費用対効果は計算できません。成功率はニコチンパッチと比べて高く、60%から70%と言われています。

初めて禁煙を決意された方、何度も失敗している方、とりあえず相談して下さい。

「そろそろ様々な病気が心配な方」

親と子のふれあい情報誌「City Mate」212号(H25.5.17発行)に掲載した記事をご紹介します。

 

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以前から受けたいなとは思っていても、保険適用外の人間ドックは高額と思われがちです。最近検査らしいものは受けてないし・・・でも病気も心配という方。

当院では●基本的に必要な内容のAコース(約1時間)●肺、血管、骨年齢測定などをプラスしたBコース(約2時間)●胃カメラをプラスしたCコース(約3時間)をご用意。

仕事にもなるべく支障がないように、時間も凝縮されています。

価格は8千円から。結果は丁寧なコメントをつけて1冊の冊子としてお届けします。

この機会にぜひ、健康についてお考え下さい。

往診鞄№24 「睡眠時無呼吸症候群」

くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」264号(H25.5.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

 

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日頃からいびきの大きい方、いびきといびきの間に間隔の空く方は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。原因は主に肥満、扁桃肥大、小顎症などがあります。自覚症状には、昼間の眠気、起きた時の熟睡感のなさなどがあります。

睡眠中に脳や心臓に酸素が行きにくい時間帯がある訳ですから、重症の無呼吸患者さんが治療を受けない場合に10年以内に4割の方が脳卒中、心臓病、事故等で亡くなるという怖いデータもあります。また、脳卒中や心臓病は健康な方の3から4倍の発症率と言われています。

診断は睡眠中に機械を装着して寝て頂く、終夜睡眠ポリグラフィーという検査で行います。治療方法には減量、禁酒、手術等による原因の除去以外に軽症の無呼吸に対してはマウスピースの着用、中等度以上の無呼吸にはCPAP療法とされています。CPAP療法は普段から機械を装着して眠って頂き、呼吸が止まると自動的に機械が空気を気道に送り込むというものです。定期的に機械よりデータを取り出して分析しますが、かなりの方は装着後にAHI(無呼吸指数)が正常化します。

自覚症状に心当たりのある方、家族から指摘されたことのある方、一度御相談くださいね!

 

「患者様の約70%はスギ花粉」

「City Mate」

親と子のふれあい情報誌「City Mate」209号(H25.2.15発行)に掲載した記事をご紹介します。

 

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温暖化の影響もあり花粉症は年々増加しています。特に子供たちの発症は最近約2倍となっています。患者様の約70%はスギ花粉。但し、関西では東日本よりヒノキの割合が多いとされています。

治療は抗ヒスタミン薬、化学伝達物質遊離抑制薬、ロイコトリエン拮抗薬、漢方薬などの内服や点鼻、点眼、ステロイド薬の点鼻、点眼などの組み合わせ。

その他、鼻粘膜への手術療法、減感作療法などがあります。

ご自分でできることとしては外出時のマスク、めがね、帰宅後すぐの洗顔、うがいなどをお勧めします。

「便秘には様々な種類があるんです!」

「City Mate」

親と子のふれあい情報誌「City Mate」206号(H24.11.9発行)に掲載した記事をご紹介します。

 

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最も多い弛緩性便秘、直腸に問題のある直腸性便秘、ストレス等が原因の痙攣性便秘、その混合型などがあります。どんなタイプでも共通の解決策としてトイレに行く時間を決める、水分をしっかり摂る、善玉菌を増やす、食物繊維を摂るなどがありますが、それでも効果の出ない場合は、タイプによる原因にあった薬剤の選択が必要です。

特にセンナ系の下剤は良く効くために多く使われていますが、長期的には耐性や薬剤による便秘の可能性があります。

悩まれている方は一度ご相談下さい。