いまだ先生の往診鞄 №60

「TOWN LIFE」
くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」336号
(R1.5.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

感作療法とは、アレルギーの原因であるアレルゲン物質を少量から投与していき、徐々に感作させていく事でアレルゲンに対するアレルギー反応を軽減させる治療方法です。
アレルギー薬は表面的にアレルギーを抑えるだけですが、減感作療法は根本的にアレルギー反応を起こさないようにします。今まで減感作療法は注射による方法が一般的でしたが、現在はスギアレルギーとダニアレルギーに対してのみ、舌下投与による薬が発売されています。注射と異なり自宅で減感作療法を進めることができ、長期に渡り症状を抑える事ができます。
但し、投与前にはスギおよびダニアレルギーである事の検査による確認が必要で、治療には3年から5年かかります。また、すべての患者様に効果が期待できるわけではなく、投与終了後に症状が再発してしまう事もあります。また、稀にアナフィラキシーという強いアレルギー反応が見られる事もあります。投薬開始については、ダニは通年性ですが、スギはスギ花粉症シーズン中の投与開始はできません。
アレルギーを根治させたい方、抗アレルギー薬が眠くて服用できない方など、一度御相談ください。