いまだ先生の往診鞄 №66

「TOWN LIFE」
くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」348号
(R1.5.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

コロナウイルス蔓延のなか、皆さまにおかれましては不安な日々をお過ごしのことと思います。感染者が少ない間は感染者と、その濃厚接触者のみ追跡していればよかったのですが、これだけ感染者が増えてくると感染ルートも特定できません。30%~50%が無症状ということも併せて考えるとあなたの周りにもすでに感染者の方がいると考えた方が良いでしょう。そんな中で自分を守るためにできることを列挙させて頂きます。①頻回のうがい+鼻洗浄。ウイルスが咽頭や鼻腔に付着してから気道に入って発症するまでに3~4日かかると言われています。発症までに洗浄してしまうことが大切です。②禁煙。喫煙は感染後の重症化の原因の一つと考えられています。③石鹸を用いた30秒程度の手洗い。④毎日の着たものの洗濯と入浴。ウイルスは衣服や頭髪に付着します。⑤共用の金属部分や把手などの除菌。金属面では1週間程度のウイルスの生存が確認されています。
また、除菌にはアルコールが有効なことはすでに確認されていますが、次亜塩素酸水はインフルエンザやノロウイルスには有効でも、コロナウイルスに対してはまだ証拠不十分です(当院待合室では次亜塩素酸水の噴霧を行ってはおりますが)。また、あたたかいお湯を飲めば良いとか、緑茶が効くとか、野菜で免疫力をあげるなどもまだ推測の域をでません。皆様くれぐれも御自愛頂き、この難局を乗り切りましょう。